「健康的な食事」とは?食生活の改善のための習慣を徹底解説
食事は健康に大きく関係していることはご存じの方も多いでしょう。とはいえ具体的にどのように健康と関係しているのか、自信を持って説明できるという方は少ないのではないでしょうか。
この記事では、健康的な食事の定義や食生活を改善する習慣などについて徹底解説します。自分自身の将来のために食と体の関係を詳しく知りたいという方や、家族に体にいい食事を作りたいという方は、ぜひチェックしてみてください。
<もくじ>
―食物繊維 |
「健康的な食事 」の定義とは
「体にいい食事と言っても、具体的な定義が分からない」という方もいるでしょう。
健康的な食事とは以下の条件を満たす食事を指す場合が多いです。
- 栄養:バランスが取れている
- 量:腹八分目
- 回数:一日3食
- タイミング:決まった時間
また食事によって健康を保つには、一日の生活で必要なカロリーを摂取することが大切です。一日の生活で必要以上にカロリーを摂取してしまうと、体重が増加してしまいます。反対に一日の生活で必要な量よりも摂取カロリーが少ないと、体重は減少していきます。
ダイエットをしている場合、運動などによって健康的に体重が減少しているのであれば心配はないでしょう。しかし、極端な食事制限などが原因で体重が減少している場合は、栄養のバランスが崩れている可能性があります。今は異変を感じていなくても、将来的に健康への悪影響を及ぼす可能性もあります。
健康的な食事=和食?
健康的な食事と聞くと和食をイメージする人もいるでしょう。和食が健康的な食事とされる理由は主食・主菜・副菜・汁物でバランスよく構成されているためです。
例えば、主食である白米や雑穀米には炭水化物(糖質)が含まれているため、エネルギーの源となります。主食以外の主菜・副菜・汁物にも、次のように、健康に欠かせない栄養素が含まれています。
食事の種類 | 例 | 主な栄養素 |
主菜 | お肉、魚 | たんぱく質 |
副菜、汁物 | 野菜や海藻 | ビタミンやミネラル、食物繊維 |
お肉や魚に含まれるたんぱく質は、筋肉や皮膚などを作るために欠かせない栄養素です。野菜や海藻が含んでいるビタミン、ミネラルなども健康維持には欠かせません。
このように必要な栄養素を摂取しやすいメニューが多いため、和食は健康的な生活を送るのに適した健康食といえるでしょう。
理想的な食生活について
健康を意識した理想的な食生活を送る上で、意識すべきポイントは次のとおりです。
- 栄養バランスを取る
- 主食、主菜、副菜をそろえる
- 満腹になるまで食べない
ポイント①栄養バランスを取る
理想的な食生活を送るにはバランスを考えて栄養を取りましょう。栄養バランスの取れた食事とは、エネルギーの源となる炭水化物や身体づくりに欠かせないたんぱく質などを、さまざまな食事から満遍なく摂取できることを指します。
栄養が偏ってしまうと体内の代謝のバランスが崩れ、次のような変化が現れてしまうかもしれません。
- 体重の減少
- 便秘や肌荒れ
- 冷えやだるさ
また、高齢者の場合、栄養バランスが崩れてしまうと筋肉量や骨量が減少しやすくなり、転倒や骨折につながる可能性があります。
ポイント②主食、主菜、副菜をそろえる
栄養バランスの取れた食事のためには、主食、主菜、副菜を食べることを習慣づけましょう。炭水化物を主食で、たんぱく質をビタミンやミネラルなどを副菜で摂取します。汁物を追加するのであれば、主食、主菜、副菜では使っていない食べ物を選ぶと、よりバランスよく栄養を取り込めます。
例として、主食、主菜、副菜、汁物のバランスが取れた朝食メニューをご紹介します。
- 主食:白米
- 主菜:目玉焼き
- 副菜:レタスときゅうりのサラダ
- 汁物:豆腐とわかめと油揚げの味噌汁
ポイント③満腹になるまで食べない
栄養バランスが取れている食事であっても、満腹になるまで食べないことが大切です。満腹になるまで食べてしまうと、体調に悪影響を及ぼしてしまうことがあります。食後は消化吸収のために、血液は胃や腸に集まります。満腹まで食べてしまうと、心臓や脳の血液が不足気味になり、頭がぼんやりとしたりふらついてしまったりするのです。
満腹まで食べずに腹八分目までに収めることで、このような食後のふらつきなどを抑えられます抑えられます。また、腹八分目までにすれば摂取エネルギーのコントロールも可能です。
腹八分目までに収めるにはゆっくりと、しっかりかんで食べるようにしましょう。よくかむことで満腹中枢が刺激されて食べ過ぎるのを抑えられます。
【注意!】改善したほうがよい食生活について
理想的な食生活とは反対に、改善した方がよい食生活もあります。例えば、次のような食生活の場合は改善をしましょう。
- 同じ物ばかり毎日食べている
- 野菜が足りない
- 飲酒やスイーツを食べることが多い
- 暴飲暴食の傾向がある
いずれも改善した方がよい食生活ですが、中でも暴飲暴食の傾向がある食生活は胃腸に負担をかけてしまいます。ストレスから飲酒量が増える人や甘いもののドカ食いに走ってしまう人もいるでしょう。そういった場合は、食生活以外でのストレス解消方法を見つけることが大切です。
食生活の改善につながる6つの習慣
同じ物ばかり食べている、野菜が足りないといった食生活を送っている場合はどのように改善すればいいのでしょうか。
食生活を改善するには、次の6つの習慣を心掛けるのがおすすめです。
- 脂質を抑えて料理をする
- かたい野菜は煮込む
- 様々な食材からのたんぱく質を摂取する
- 塩分を取り過ぎないようにする
- 早食い、食べ過ぎをしない
- 食後30分は休憩
それぞれ順に解説します。
習慣①脂質を抑えて料理をする
脂質は少量であってもエネルギーを作れる重要な栄養です。また、細胞膜やホルモンを構成する成分でもあります。しかしカロリーが高いため、取り過ぎてしまうと肥満や生活習慣病につながりかねません。食生活を改善するためには、脂質を抑えた料理をしてみましょう。
脂質を抑えた料理は、油の使用を控えるのがポイントです。例えば、蒸す、茹でるといった調理方法であれば焼く、揚げるといった調理方法のように油を使用しないだけでなく、お肉そのものの油を落としてくれるというメリットもあります。
習慣②かたい野菜は煮込む
大根やじゃがいもなど、かたい野菜は煮込んでから使いましょう。煮込むことで柔らかくなり、食べやすくなるだけでなく、胃腸への負担を軽減できます。また切るときは繊維を断つようにすることで、より食べやすくなるでしょう。
習慣③さまざまな食材からたんぱく質を摂取する
たんぱく質は筋肉や肌、髪などを作る上で欠かせない栄養です。たんぱく質を含む食材の代表としてお肉が挙げられます。しかし、お肉だけでたんぱく質をとっていると食事が偏ってしまいます。そのため、さまざまな食材からたんぱく質を摂取しましょう。
たんぱく質を含む食材は、以下のようなものがあります。
- 肉類:鶏肉、牛肉、豚肉など
- 魚介類:まぐろ、あさりなど
- 大豆製品:納豆、豆腐など
- 卵
- 乳製品:牛乳、チーズなど
一つの食材だけではなく、複数の食材からたんぱく質を取ることで、他の栄養バランスも自然と整うでしょう。
習慣④塩分を取り過ぎないようにする
塩分の取り過ぎにも注意が必要です。人は脳から神経細胞に電気信号で命令を送ります。この際、電気信号を伝える役目を担っているのが、塩の成分であるナトリウムイオンです。そのため、塩分は人にとって欠かせない栄養といえます。
しかし、塩分には注意点もあります。取り過ぎてしまうと血圧が上がり、脳卒中や心筋梗塞、心不全などの病気につながってしまうのです。
塩分を取り過ぎないためのポイントは、出汁や香辛料、酢などの活用です。例えば、出汁はうま味成分が含まれているため、味を濃くしなくても食事を楽しめます。
習慣⑤早食い、食べ過ぎをしない
食生活を改善するには、早食いをしないこと、食べ過ぎないことを習慣化しましょう。急いでかき込むように食べてしまうと、胃に負担をかけてしまいます。
また急いで食べると、しっかりとかまずに飲み込んでしまうため、満腹感を得づらくなります。その結果、食べ過ぎてしまう可能性もあるでしょう。食べ過ぎを防ぐためにも、食事はしっかりかむようにしましょう。
習慣⑥食後30分は休憩 する
食後に休憩すると身体に悪いように思えますが、食後30分は休憩を心掛けましょう。胃や腸が食物を消化するには、多くの血液が必要です。また、血液に取り込まれた栄養を分解して蓄えるには、肝臓にも多くの血液が欠かせません。
食後すぐに運動や複雑な考え事をすると、脳や筋肉も血液を必要とするため、消化器系に十分な血液が行き渡らず、栄養を蓄えられません。食後30分ほどはスポーツや勉強、家事、入浴などを控えましょう。
食後に休憩ではなく仮眠を取ることで、頭がすっきりする、脂肪の代謝を促進するノルアドレナリンが分泌されるといったメリットも得られます。
食生活の改善で得られるメリット
食生活の改善には、先述した6つの習慣を継続して行う必要があります。習慣によって食生活を改善することで、次のようなメリットが得られます。
- 腸内環境が整えられる
- 自律神経が整う
- 日中の集中力が高まる
- 体調が良くなる
- 肌の調子が良くなる
一つずつ見ていきましょう。
メリット①腸内環境が整えられる
食生活を改善すると、腸内環境が整えられます。腸内環境を整えることで便通が良くなる、免疫力が上がるといったメリットにつながるでしょう。
さらに腸内環境を整えるには次のような食べ物を食事に取り入れるのがおすすめです。
- 海藻類:昆布、わかめなど
- 発酵食品:ヨーグルト、納豆、キムチなど
- 大豆製品:豆腐、豆乳など
- 野菜、果物類:キャベツ、ごぼう、リンゴ、ぶどうなど
海藻類は、水に溶ける水溶性食物繊維、水に溶けない不溶性食物繊維の両方を含んでいます。水溶性食物繊維だけではお腹を下してしまう可能性があり、不溶性食物繊維だけでは便通が悪化する可能性があります。海藻類はどちらの食物繊維も含んでいるため、腸内環境を整えるのにおすすめです。
メリット②自律神経が整う
自律神経とは、内蔵や代謝、体温などをコントロールしている神経で、無意識のうちに24時間働いています。次のような不調が現れている場合、自立神経の乱れかもしれません。
- すぐ疲れるようになった
- 手足が冷える
- やる気が出ない
- 寝ても疲れが取れない
自律神経は食生活を改善することで整えられます。例えば、自律神経を作り出すたんぱく質を積極的に摂取する、トリプトファンを含む乳製品や大豆製品などを食事に取り入れるなどの方法があります。トリプトファンは気持ちを安定させるセロトニンを生成するのに欠かせない栄養です。
メリット③日中の集中力が高まる
集中力を高めるのにも食事は大きく関係しています。集中力が低下してしまう理由として考えられるのが、脳に必要な栄養が足りなくなっていることです。必要な栄養が足らず、脳内物質が生成、放出されにくくなると集中力が低下してしまいます。良い習慣を身に付けることで、脳の栄養が行き届き、集中力を保てるようになるでしょう。
なお特に集中力を高めたい場合は、以下のような脳に必要な栄養を補う食べ物を摂ることで、集中力が向上につながるかもしれません。
- バナナ:脳のエネルギーとなる糖であるブドウ糖を多く含む
- 豚肉:ブドウ糖をエネルギーにする際に必要なビタミンB1を多く含む
- 納豆:集中力を高めるとされる神経伝達物質であるノルアドレナリン合成に必要なチロシンを含む
メリット④体調が良くなる
理想的な食事は免疫力を高めるため、体調が良くなると感じるケースがあります。免疫力を高めるにはバランスのいい食事が欠かせません。
反対にたんぱく質が不足している、野菜やきのこ、海藻類が不足している場合は免疫力を下げてしまう恐れがあります。特に食物繊維を多く含むきのこや海藻は、免疫力アップに必要な食べ物です。老化や生活習慣病、免疫力低下の原因になるとされる活性酸素を取り除く効果が期待できるため、日頃からしっかり取りましょう。
メリット⑤肌の調子が良くなる
肌の調子も食事と大きく関わっています。食べ過ぎないようにして、栄養バランスが取れた食事を心掛けることで、トラブルのないうるおいのある皮膚を保ちやすくなるでしょう。
肌のためには、特に次のような食べ物を積極的に食べるのがおすすめです。
- 青魚や納豆など:肌のターンオーバーをサポートするビタミンB2を豊富に含む
- 豚肉や豆類など:皮脂をコントロールするビタミンB6を豊富に含む
- アボカドやいも類など:皮膚の再生をサポートするカリウムを豊富に含む
食事で肌の調子を整えるなら、栄養バランスだけでなく、しっかり一日3食食べることも大切です。
健康的な食事の条件
健康的な食事を取ると、さまざまなメリットがあります。では、健康的な食事とはどのような条件を満たしているのでしょうか。
ここで、今度は「健康的な食事」の内容について解説します。健康的な食事には、次の3つの条件があります。
- 栄養バランスが整っている
- 適切な量である
- 毎日決まった時間である
条件①栄養バランスが整っている
健康的な食事の条件として最初に挙げられるのが、栄養バランスが整っているという点です。栄養バランスが整っている食事とは次の六大栄養素が含まれていることです。
- 炭水化物
- 脂質
- たんぱく質
- ビタミン
- ミネラル
- 食物繊維
六大栄養素が偏ってしまっても、欠けてしまっても栄養バランスが整った食事とは言えません。6つの栄養素は、厚生労働省と農林水産省の共同により策定された、『食事バランスガイド』(※1)を目安に献立を組み立てることで、バランス良く摂取可能です。
(※1)参考:厚生労働省. 「『食事バランスガイド』について」 (入手日付2023-10-18)
条件②適切な量である
健康的な食事は栄養のバランスだけでなく、適切な量であることも条件です。多くの量を食べると消化にエネルギーを要し、胃腸にも負担がかかってしまいます。そのため、お腹いっぱい食べるのではなく、腹八分目を意識した食事を心掛けましょう。
条件③毎日決まった時間 である
健康的な食事には、食事のタイミングにも注意が必要です。健康的な食事は、朝・昼・晩と毎日決まった時間に食べられる状態がベストです。食べる時間にバラつきがあると、体内時計が狂ってしまう可能性があります。
体内時計が狂ってしまうと、眠気や頭痛、倦怠感などにつながりかねません。一日3食を決まった時間に食べて、規則正しい食生活を心掛けましょう。
健康的な食事の栄養について
健康的な食事の条件である六大栄養素はどのような働きをするのでしょうか。
最後に、健康的な食事の栄養について、より詳しく紹介します。
三大栄養素
六大栄養素の中でも、三大栄養素と呼ばれているのが、炭水化物・脂質・たんぱく質です。これら3つの栄養素はエネルギー源としてまとめられており、いずれも人が活動するのに欠かせません。
それぞれの役割は次のとおりです。
- 炭水化物:脳や体を動かす
- 脂質:脳や体を動かす
- たんぱく質:筋肉や血液、皮膚など身体を作る
ビタミン・ミネラル
ビタミン、ミネラルの2つの栄養素は、三大要素の働きを助ける効果があります。どちらも体内で作り出すことはできません。そのため、毎日の食事で摂取するのが大切です。食事だけでは不安であれば、サプリの併用も検討してみましょう。
食物繊維
食物繊維は腸の働きを活性化させるのに役立つ栄養素です。そのため、食物繊維が不足すると腸内環境が荒れて、不調の原因につながってしまいます。食物繊維は野菜やフルーツ、海藻類などに豊富に含まれています。
健康的な食事で食生活の改善を!
健康的な食事とは、単に栄養バランスが取れていればよいという訳ではありません。腹八分目ほどの量を一日3食、決まった時間に食べることが大切です。健康的な食事を続けることで、腸内環境や自律神経が整うなどのメリットがあります。
健康的な食生活を送るために、脂質を抑える、食べ過ぎをしないなどの習慣改善に取り組んでみましょう。
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